※このQ&Aの解説文中では、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(中央教育審議会初等中等教育分科会 平成24年7月23日)を「報告」という。

インクルーシブ教育システム構築に向けて<学校・地方公共団体向け>

Q

学校・教育委員会が、特定の子供に「合理的配慮」を提供するときに、他の子供に対して留意することはありますか?

A
 「合理的配慮」は、障害のある子供に対して提供されるものですが、その実施にあたっては、周囲の子供への対応やその保護者への理解啓発にも留意することが重要です。
 多様な子供達が学ぶ学校において個々に応じた様々な「合理的配慮」をスムーズに提供するためには、毎日の指導の中で、障害の有無のみならず一人一人の多様性を受け容れられる学級集団とすることが大切です。
 障害のある子供にとっても、障害のない子供にとっても、障害に対する適切な知識を得る機会を提供するとともに、バランスのとれた自己理解、達成感の積み重ねから得られる自己肯定感、自己の感情等を管理する方法を身に付けつつ、他者理解を深めていくことが適当であり、子供の多様性を踏まえた学級づくりや学校づくりが望まれます。

参考:中教審初等中等教育分科会報告【1-(2)】
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/houkoku/1321667.htm
2014年2月27日 16時53分