※このQ&Aの解説文中では、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(中央教育審議会初等中等教育分科会 平成24年7月23日)を「報告」という。

インクルーシブ教育システム構築に向けて<保護者向け>

Q

特別支援学校へ入学しましたが、通学しやすい近隣の小学校に転学したいと考えています。特別支援学校で提供されていた「合理的配慮」を小学校でも引き続き提供してもらえますか?

A

 特別支援学校で提供されていた「合理的配慮」が、必ずそのまま小学校でも「合理的配慮」として引き続き提供されるとは限りません。

 特別支援学校から小中学校への転学については、その子供の障害の状態の変化のみならず、その子供の教育上必要な支援の内容、当該学校や地域における教育の体制整備の状況、その他の事情の変化も考慮して転学の検討を行うことになります。「合理的配慮」については、各学校の設置者・学校と保護者の双方で合意形成に向けた話し合いで決まるため、障害のある子供の特性に配慮した「基礎的環境整備」がなされている特別支援学校での「合理的配慮」と、小学校の「基礎的環境整備」の下での「合理的配慮」は必ずしも同じではありません。

参考:文部科学省初等中等教育局特別支援教育課「教育支援資料」(平成25年10月)
 https://inclusive.nise.go.jp/研究報告・リンク/就学の手続き

参考:中教審初等中等教育分科会報告【3-(1),(2)】
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/houkoku/1321667.htm

2014年4月22日 14時54分