※このQ&Aの解説文中では、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(中央教育審議会初等中等教育分科会 平成24年7月23日)を「報告」という。

インクルーシブ教育システム構築に向けて<学校・地方公共団体向け>

A
 インクルーシブ教育システム構築を推進するためには、すべての教員に求められる「集団形成(学級づくり)」、「学習指導(授業づくり)」、「生徒指導」という教育の専門性に加え、「特別支援教育に関する知識・技能の活用」、「教職員及び関係者の連携・協働」、「共生社会の形成に関する意識」という3つの要素を含めて、特別支援教育の専門性を考えることが重要です。
 特に、発達障害に関する一定の知識・技能は、発達障害の可能性のある子供の多くが通常の学級に在籍していることから、専門性として必須の内容であるといえます。
 また、特別支援教育に関わる教員には、インクルーシブ教育システムについて正しく認識して取り組むこととともに、その理解と啓発を図っていくことが求められています。

参考:中教審初等中等教育分科会報告【5-(1)】
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/houkoku/1321667.htm
参考:通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果
 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1328729.htm (文部科学省HP)
参考:「インクルーシブ教育システムにおける教育の専門性と研修カリキュラムの開発に関する研究」、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(2013)
 http://www.nise.go.jp/cms/7,8611,32,142.html
公開日時:2014年2月27日 16時56分
A
研修内容

 インクルーシブ教育システム構築に関する研修は、都道府県や市区町村、または学校の教育課題として位置付けていくことが重要です。学校の設置者及び各学校では、インクルーシブ教育システムについての理解と啓発を図るための研修を企画することが必要です。
 また、インクルーシブ教育システムは、学校の教育活動の全体に関連するため、各教科等の指導に関わる研修、生徒指導・教育相談に関わる研修、学級経営に関わる研修などにおいても、必要な内容を取り上げて研修を行っていくことが大切です。
 研修を進める際には、下記の研究成果報告書が参考になります。

参考:「インクルーシブ教育システムにおける教育の専門性と研修カリキュラムの開発に関する研究」、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(2013)
 http://www.nise.go.jp/cms/7,8611,32,142.html
公開日時:2014年2月27日 16時58分