事例タイトル
【29】コミュニケーション及び日常生活リズムに課題のある生徒への指導事例
事例の概要
A生徒はB高等学校普通科に在籍する3年生である。自分の考えや意見を言葉で表現することが極端に苦手で、活動への取組に時間がかかる。また、生活リズムが整っておらず、遅刻が多い。
本件は、外部の相談機関の助言を受け、学校とA生徒、保護者が合意形成を図りながら、合理的配慮を提供した事例である。B高等学校では将来の就職のことを視野に入れ、放課後の時間にソーシャルスキルトレーニング(以下「SST」という。)を月に1、2回の頻度で実施した。SSTの内容は、指示の聞き方やメモの取り方、報告の仕方、助けの求め方等であった。また、コミュニケーション上の課題に対しては、特別支援教育コーディネーターや合理的配慮協力員の協力を得て、同様の課題のある生徒数名で昼食をとりながら自分の考えや意見を言う「ランチタイムセッション」を行った。ここでは、A生徒の生活リズムの改善を図るための支援も行った。
年度末には、時間はかかるものの、「分かりませんでした」等の意思表示ができるようになった。また、生活リズムの改善が見られ、遅刻も減る傾向にあった。しかし、SSTで目標としたスキルが十分獲得できず、生活リズムも安定するまでに至っていないため、卒業後も引き続きC県教育センターのD相談室で継続した支援を実施することとなった。
在籍状況
高等学校
学年
高3
障害種
自閉症
キーワード
生活リズムの改善、コミュニケーションの困難、ソーシャルスキルトレーニング(SST)
事例ファイル
備考1
備考2
備考3