事例タイトル
【58】通常の学級に在籍する場面緘黙症の中学2年生の生徒に対して、学校と保護者、学外関係者による協力体制に基づき指導を行った事例
事例の概要
本事例は、場面緘黙症である通常の学級に在籍する中学2年生のA生徒に対し、学校と保護者、学外関係者による協力体制に基づき指導を行った事例である。
A生徒は、小学校から場面緘黙症のため、学校では一切声を出さない生徒であり、また、指示を聞き皆と同じように行動することにも難しさのある生徒であった。B中学校入学選考時からの不安が解消せず、入学当初は長期欠席状態となってしまった。そこで、小学校の関係職員、大学のアドバイザー、関係機関の相談員等も参加した(拡大)ケース会議を開催し、学級担任と支援員を窓口に、本人と保護者への支援を始めた。分離不安を抱えている本人と母親の関係を大切にしつつ、カウンセリングや情報交換、スモールステップを用意した登校刺激などを継続して進めた結果、遠方からではあるものの、行事を見学することが可能になり、1年生終盤には別室登校をスタートすることができた。
2年生時は、母親とともに別室に登校した場合の個別のカリキュラムを作成し、支援員が寄り添いながら複数の教員が個別授業を展開した。関係機関の相談員も交えたケース会議も継続して行い、3学期には保護者も参加して支援の方向性を考えるとともに、相談員が橋渡しになり、学級担任、教科担任、学年教員、関係機関と連携を図りながら取組を進めてきた。
在籍状況
中学校(通常の学級)
学年
中2