事例タイトル
【61】自閉症スペクトラム障害のある高校1年生の生徒に対して、自己理解を深めるための合理的配慮を行った事例
事例の概要
A生徒は、B高等学校に在籍する高校1年生で、自閉症スペクトラム障害がある。無口で険しい表情のときが多く、入学当初は、異性の生徒と適切な距離を取ることが難しく、トラブルを起こすことも多かった。また、障害や差別という言葉に敏感に反応してイライラする様子が見られ、A生徒は、「僕は普通です。特別扱いしないでください」と担任に伝えることもあった。そこで、保護者と担任、合理的配慮協力員が面談をして、A生徒の学校での様子や支援について説明し、合理的配慮の提供について個別の教育支援計画にも明記し、保護者の理解を得ることができ合意形成に至った。
A生徒に対して、自身の行動について理解を促すために行動の言語化を行ったり、A生徒の視覚情報が得意であるという特性を踏まえ、指示を口頭だけでなく、書面等に書いて渡したり、発言するときはメモ帳に書いてから発言するように勧めたり、異性生徒と適切な距離感を保てるように支援することで、A生徒の自己理解が進み、苦手なことにも取り組もうとする態度が育ってきている。また、担任との人間関係を構築することにより、困ったときは担任に相談ができるようになり、大きなトラブルやパニックを起こすことが少なくなってきている。
在籍状況
高等学校
学年
高1
障害種
自閉症
キーワード
自閉症スペクトラム障害、ソーシャルスキルトレーニング、視覚優位、行動の言語化、自己理解、巡回指導員
事例ファイル
備考1
備考2
備考3