事例タイトル
【4】四肢機能障害があり、医療的ケアが必要な中学1年生の生徒が中学校で学ぶための教材の作成・確保や施設設備の整備の取組
事例の概要
A生徒は、B中学校の特別支援学級に在籍する中学1年生の生徒である。ウエスト症候群による四肢機能障害がある。寝たり起きたりする動作や、歩行をすることが難しく、てんかんの小発作を頻発している。また、A生徒は、医療的ケアの必要な生徒で、胃ろうをしており、看護師が栄養や水分を経管注入している。
本事例では、A生徒が中学校で学ぶための教材の作成・確保や施設設備の整備の取組について述べている。具体的には、身体的学習や諸感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)に働きかける学習、感情表現・意思表現を喚起する学習に関する教材を作成・確保したり、特別支援学級に電動ベッドを設置したり、また、その周囲には、医療的ケアに必要な、口腔清拭や吸引器・吸入器、胃ろう用器具、空調、加湿、給湯などの設備備品を備えている。更に、雨の日の登校でもA生徒が雨に濡れないようにするための屋根、通称「雨の日車椅子ステーション」を建設している。
これらの取組により、A生徒は小学校時代に比べて変化している。また、A生徒が私たちの学校になくてはならない存在であるという実感を、生徒も教職員も共通理解している。今後は、生徒一人一人の学習の実態を多角的に把握する視点や教職員間の連携、支援を要する生徒の理解、生徒一人一人に応じた教材・教具の作製など、これからも一つ一つの課題に取り組んでいきたい。
在籍状況
中学校(特別支援学級)
学年
中1