事例タイトル
【71】通常の学級に在籍する発達障害のある小学5年のA児への合理的配慮の提供事例
事例の概要
通常の学級に在籍している広汎性発達障害のある小学5年のA児について、教員と保護者が合意形成をはかりながら、合理的配慮を提供した事例である。A児の学習成績は良く、自分の思いも論理的に述べることができる。しかし、自分の思いをコントロールすることが苦手で話し出すと止まらなくなる。また、思いが通じないと暴言をはいたり暴力をふるったりすることがある。気分が高まったときのことを覚えていないことがたびたびある等生活態度に課題があった。保護者との関係作りとして、連絡帳や電話、教育相談等でA児のがんばりを伝える取組を行った。またA児との関係作りとして、安心して学校での生活を送ることができるよう、スキンシップによる安心感、エネルギーの発散、満足感を得ることができるようにした。A児が「当たり前」と思っていることと周囲が思っているズレを小さくしていくことをA児と確認した。どこが周囲とのズレなのかを理論的に説明するようにし、学級内で起きたトラブルも含め他の問題も全体の問題として捉え学級全体で話し合い、解決策もできるだけ自分たちで決めるようにした。この取組を継続してつみあげていくことにより、「なぜ」「どこを」「どのように」改善していけば良いかがA児にも分かるようになりつつある。
在籍状況
小学校(通常の学級)
学年
小5