事例タイトル
【72】自閉症の診断を受けている高校3年生の生徒に対する、就労支援に関する合理的配慮の提供事例
事例の概要
A生徒は、B高等学校普通科に在籍する高校3年生で、自閉症の診断を受けている。
学習面では、真面目で真摯に取り組む様子がみられるが、指示の理解や、読み書きは出来るものの、言葉の意味を理解できておらず、学習全般に遅れが見られる。また、生活面では、納得いかないことがあると理解できるまでこだわったり、過去のいやなことをふとした時に思い出したり、情緒が不安定になることも多い。
A生徒は、イラストを描くことが好きで、「アニメーター」「イラストレーター」等、なりたい職業が多く絞りきれないまま東京の専門学校へ進学したいと言っている。しかし、保護者からは、A生徒の自己理解や社会理解、職業理解、生活力の不足等の理由から、障害者手帳を取得し、公的な就労支援サービスの支援を受けさせたい旨の申出があった。そこで、職業意識や生活力を身に付けるための支援や合理的配慮の提供について、A生徒本人と保護者に対して説明を行い、合意に至った。
A生徒に対して、将来の就労に向けて、B高等学校内に設置している校内模擬会社を活用したり、職業適性検査等を実施したりすることで、A生徒の職種の適性についての自己理解につなげることができた。
在籍状況
高等学校
学年
高3